Zscalerのブログ

Zscalerの最新ブログ情報を受信

製品とソリューション

デセプション テクノロジー ソリューションを選ぶ際のポイント

image
MATT MCCABE
August 26, 2026 - 7 min read
>デセプション テクノロジー ソリューションを選ぶ際のポイント

現代のセキュリティ部門は、厳しい現実に直面しています。境界防御だけでは、もはや十分ではありません。2026年のVerizonデータ侵害調査報告書(DBIR)によると、盗まれた認証情報は依然として主要な侵害経路であり、現代の攻撃者は一度内部に侵入すると、極めて高速にラテラル ムーブメントを行います。さらに、従来のセキュリティ ツールはノイズの多いアラートを発生ささ、深刻なアラート疲れを引き起こしています。

脅威を早期に検知するため、組織はデセプション テクノロジーを導入しています。デセプション テクノロジー ソリューションは、環境全体にデコイ、ルアー、トラップを配置し、悪意のある活動を早期に検知する予防的なアプローチです。デセプションはEDR、NDR、ゼロトラストの制御に取って代わるものではなく、それらを補完する重要なレイヤーとして機能します。このガイドでは、適切なソリューションを選択するうえで役立つ主な機能と評価基準について解説します。

デセプション テクノロジー ソリューションとは

サイバー デセプションとは、偽の認証情報、サーバー、ファイル、共有、アプリケーションなど、現実的な非本番資産を配置し、攻撃者を欺く防御戦略です。正規のユーザーがこれらの資産にアクセスすることは決してありません。もしアクセスがあれば、認証情報の侵害や悪意のある内部関係者による活動の兆候であり、いずれも調査が必要です。この予防的な防御は、NISTのガイドラインなどのフレームワークにも裏付けられており、組織のレジリエンスを高めるために攻撃者との関与を推奨しています。MITREエンゲージフレームワークでは、信頼されたシステムにデコイを配置することを推奨しています。また、NIST SP 800-61では、シグネチャーに依存しない検知手法の必要性が示されています。

デセプション資産説明例
デコイシミュレーション システム偽のデータベース サーバー
ルアーエンドポイントに配置されたおとり偽の認証情報
ADトラップディレクトリー オブジェクトデコイの管理者アカウント

 

デセプション テクノロジーの仕組み

デセプション プラットフォームは、ポリシーベースのルールに基づいて、エンドポイント全体にルアーを自動的に配布します。デバイスごとに手動で導入する必要はありません。攻撃者がデバイスを侵害し、ラテラル ムーブメントの経路を探していると、こうしたルアー(偽のネットワーク ドライブやSSHキーなど)を発見します。ルアーにアクセスすると、デコイ システムに誘導されます。デコイを調査すると、高精度でコンテキストが豊富なアラートが生成され、攻撃者の滞留時間を最小限に抑えるとともに、本番資産に影響が及ぶ前にラテラル ムーブメントを阻止します。

こうした偽のトラップの必要性をさらに裏付けるものとして、2026年版 Zscaler ThreatLabzフィッシングと初期アクセス レポートでは、フィッシングと初期アクセスの試みの95.2%が現在では暗号化(TLS/SSL)トラフィックに隠れていることが明らかになりました。従来のセキュリティ ツールでは、暗号化されたチャネルを可視化できないことが多いため、エンドポイントやクラウド資産全体に高精度なデコイやルアーを配置します。これにより、攻撃者が侵害されたアクセス権を悪用しようとした際に見逃すことのないアラーム システムを構築します。

デセプション テクノロジーの仕組み

 

デセプション テクノロジーと従来のハニーポットの違い

現代のデセプションはハニーポットから発展したものですが、両者には根本的な違いがあります。

機能ハニーポット現代のデセプション
スケール静的、手動分散型、自動
範囲ネットワーク セグメントエンドポイント、クラウド、アイデンティティー
管理維持管理に多大な労力が必要一元管理、ポリシー主導
統合サイロ化SIEM、SOAR、EDRとの統合

 

組織がデセプション テクノロジーを利用する理由

攻撃者の早期検知

デセプションは、偵察、権限昇格、ラテラル ムーブメントの段階で攻撃者を検知します。従来のシグネチャーベースのEDRを回避する、組み込み型の管理ツールを攻撃者が悪用する「環境寄生型」手法の検知に特に適しており、封じ込めまでの時間を大幅に短縮できます。

アラート疲れの軽減

デセプションでは、正規のトラフィックが決して流れないゾーンにデコイを配置することで、高精度のアラートを生成できます。隔離されたセグメントに配置したデコイSMB共有では誤検知がゼロになる一方、一般的なサブネットに配置した場合は誤検知が発生する可能性があります。

ラテラル ムーブメントとランサムウェアに対する可視性の向上

デセプションは、攻撃者が制御するプロセスがデコイ共有を調査した際にアラートを生成することで、ファイル共有のスキャン(暗号化に先行する活動)を検知し、偵察から数分以内にセキュリティ部門に通知します。

この早期段階での可視性は、攻撃者による調査活動が大量に及ぶことを考えると非常に重要です。2026年版 Zscaler ThreatLabzフィッシングと初期アクセス レポートによると、デセプションのテレメトリーでは、わずか6か月間で137万件の固有の攻撃者IPから8,990万件の悪意のあるやり取りが記録されました。これは、攻撃者が標的を絞った侵入を開始するはるか前から、アイデンティティーやコラボレーション プラットフォームを積極的にスキャンし、潜在的な侵入経路を把握していることを示しています。

デセプション テクノロジー ソリューションで確認すべき主な機能

デセプション テクノロジーを評価する際は、以下の基本的な機能を優先してください。

主な機能説明評価チェック
信頼性の高いデコイ高度な攻撃者を欺くために実際のもののようなサービスを実行する必要があるデコイは動的に反応するか?
幅広い対応範囲ハイブリッド エンドポイント、クラウド、Active Directoryを保護する必要があるSaaSデコイに対応するか?
自動化自動化された展開、アップデート、低負荷であることが不可欠エンドポイント ルアーを自動で展開できるか?
豊富なコンテキストアラートは詳細なテレメトリー(ユーザー、プロセス、タイムライン)を提供する必要があるMITRE ATT&CKに対応するか?
統合SIEM、SOAR、EDRプラットフォームにネイティブに接続できる必要がある自動化された対応をトリガーできるか?
低負荷エンドポイントのパフォーマンス低下やノイズを発生させてはならないエージェントレスか?

 

評価基準:ソリューションの比較

拡張性のあるプラットフォームを選択するには、以下の5つの主な基準を適用してください。

評価基準説明主な焦点
シンプルな展開プロセスソフトウェア定義型またはエージェントレス配信複雑なハードウェアを必要とすることなく数分で世界中に展開
適用範囲の深さハイブリッド エンドポイント、AD、クラウドを保護認証情報の悪用が蔓延している状況に対処
検知の品質豊富なテレメトリーでアラートを強化自動スキャンと標的型の動きを区別
組織規模の拡張性一元的なポリシー管理リモート ワークとクラウド拡大をシームレスにサポート
経営幹部の可視性リスク軽減と指標を測定デセプションがMTTDとMTTRを短縮する方法を提示

 

一般的なユース ケースと避けるべきこと

現代の組織は重要なセキュリティ課題を解決するためにデセプションを活用する一方で、コストのかかる運用上の問題を回避しています。

一般的なユース ケース避けるべき重大な問題
認証情報の保護:偽のディレクトリー サービスへのアクセスに使用された盗まれた管理者認証情報を特定静的デコイ:静的デコイ:すぐにフィンガープリントを取得できるデコイは、高度な攻撃者が容易に回避
ラテラル ムーブメントの検知:デコイのファイル共有を調査したり、ネットワーク セグメントをスキャンしたりする攻撃者を検知ネットワークのみへの対応:クラウドやリモート エンドポイントをカバーしていないソリューションでは、大きな死角が発生
ランサムウェア対策:被デコイ共有をトリガーとして、被害が発生する前に暗号化の挙動を検知アラートのサイロ化:SOAR/SIEMとのネイティブな統合機能を備えていないソリューションでは、対応が遅延
脅威ハンティング:アナリストが起点として活用し、脅威の発見につなげられる高精度の手がかりを提供高負荷のメンテナンス:継続的な手動更新が必要なプラットフォームでは、貴重なリソースを消費

 

デセプションをゼロトラスト戦略に組み込む方法

ゼロトラストはアクセスを制限し、デセプションはそのアクセスが悪用されたことを検知します。侵害された管理者アカウントはゼロトラストの認証チェックを通過できますが、デコイの管理者共有にアクセスしようとした瞬間に検知されます。

ここで出番となるのがZscaler Deceptionです。Zscaler Zero Trust Exchange™に直接統合されているため、運用の複雑さを増すことなく、高精度なデコイやルアーを容易に展開できます。ゼロトラストのアクセス制御と能動的なデセプションを組み合わせることで、組織は多層防御のセキュリティ態勢を実現し、予防的にラテラル ムーブメントを阻止できます。

デセプションをゼロトラスト戦略に組み込む方法

 

まとめ

理想的なデセプション テクノロジー ソリューションには、極めて高いリアリティー、自動化、そして既存のセキュリティ スタックとの緊密な統合が求められます。ノイズを発生させるのではなく、高度な脅威を無力化するために必要な高精度のシグナルを提供します。デセプションをゼロトラスト フレームワークに組み込むことで、攻撃者の滞留時間を最小限に抑え、最も重要な資産を保護できます。

FAQs

不正アクセスを早期に検知するために、偽の資産を配置するセキュリティ制御です。サイバー デセプションの詳細をご確認ください。

ハニーポットは通常、手動で配置する静的なトラップです。現代のデセプションは自動化され、高い拡張性を持ち、組織のセキュリティ ワークフローに統合されています。

デコイのリアリティー、自動展開、高精度なアラート、広範な攻撃対象領域の範囲、そして強力な統合機能を重視してください。

はい。権限のない暗号化や列挙が始まると瞬時にアラートを発動するデコイ ファイル共有を展開することで検知できます。

いいえ。EDRやNDRシステムからのアラートを検証するために信頼性の高い検知機能を追加する、補完的なレイヤーです。

はい。最新の自動化プラットフォームは、メンテナンスの手間がほとんどかからないため、リソースが限られたセキュリティ部門にとって非常に有効です。

ゼロトラストはアクセスを制限し、デセプションは侵害された正規の認証情報を悪用することに成功した攻撃者を検知し、封じ込めます。

form submtited
お読みいただきありがとうございました

このブログは役に立ちましたか?

免責事項:このブログは、Zscalerが情報提供のみを目的として作成したものであり、「現状のまま」提供されています。記載された内容の正確性、完全性、信頼性については一切保証されません。Zscalerは、ブログ内の情報の誤りや欠如、またはその情報に基づいて行われるいかなる行為に関して一切の責任を負いません。また、ブログ内でリンクされているサードパーティーのWebサイトおよびリソースは、利便性のみを目的として提供されており、その内容や運用についても一切の責任を負いません。すべての内容は予告なく変更される場合があります。このブログにアクセスすることで、これらの条件に同意し、情報の確認および使用は自己責任で行うことを理解したものとみなされます。

Zscalerの最新ブログ情報を受信

このフォームを送信することで、Zscalerのプライバシー ポリシーに同意したものとみなされます。