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Microsoftのメール サービスの組織ユーザーを狙った大規模なAiTM攻撃
まとめ
ThreatLabzは、大規模に展開されている新手のフィッシング キャンペーンを発見しました。このキャンペーンは、AiTM (Adversary in the Middle)攻撃の手法を用いたもので、いくつかの検出回避策も組み込まれています。これと類似したAiTMフィッシング手法は別のキャンペーンでも使用されており、Microsoftが最近公開したこちらのページで紹介されています。
2022年6月、ThreatLabzの調査チームは、ある大規模なキャンペーンで高度なフィッシング キットの使用が増加していることに気づきました。新規登録ドメイン数件が、資格情報の窃取を目的とした進行中のフィッシング キャンペーンで使用されていることを、Zscalerクラウドで得られた分析データから突き止めたのです。
このキャンペーンには、他のよくあるフィッシング攻撃とは異なる特徴がいくつかあります。使用されているのは、多要素認証を回避するAiTM攻撃という手法です。また、攻撃のさまざまな段階にわたって複数の検出回避策が使用されており、従来のメール セキュリティやネットワーク セキュリティ ソリューションをかいくぐるように設計されています。
このキャンペーンの具体的なターゲットは、Microsoftのメール サービスを使用する組織のエンド ユーザーです。組織にとって、ビジネス メール詐欺(BEC)は今後も絶えず付きまとう脅威です。今回のキャンペーンは、こうした攻撃に対する防御の必要性をいっそう浮き彫りとするものになりました。
この記事では、今回のキャンペーンのTTP (戦術、技術、手順)の詳細をご説明します。
なお、当該キャンペーンはこの記事の公開時点で進行中のため、記事の最後にある侵害の痕跡(IOC)のリストは、すべてを網羅したものであると見なさないようお願いいたします。
重要なポイント
- Microsoftのメール サービスを使用する組織のユーザーが主なターゲットとなっている。
- 最初のプロセスとして、すべての攻撃で悪意のあるリンクを含むメールがターゲットに送信されている。
- キャンペーンはこの記事の公開時点で進行中で、脅威アクターはフィッシングに使用するドメインをほぼ毎日新たに登録している。
- このフィッシング攻撃によって組織の最高責任者のビジネス メール アカウントが侵害され、そのアカウントを使用して同一キャンペーンのフィッシング メールが送信されるケースも確認されている。
- 米国、英国、ニュージーランド、オーストラリアなどの地域で、フィンテック、融資、保険、エネルギー、製造などといった重要業種の一部が狙われている。
- 多要素認証(MFA)を回避できるプロキシベースのカスタム フィッシング キットが使用されている。
- 脅威アクターは、さまざまなクローキング手法やブラウザー フィンガープリンティング手法を活用し、URLの自動分析システムをかいくぐっている。
- 多数のURL転送手法を用いて、組織のメールURL分析ソリューションをかいくぐっている。
- キャンペーンの寿命を延ばすために、CodeSandboxやGlitchなど、合法的なオンライン コード エディターが悪用されている。
フィッシング キャンペーンの概要
2022年6月初め、ThreatLabzは、特定の業界と地域を標的にする高度なフィッシング攻撃の急増を確認しました。
また、Microsoftのメール サービスのユーザーを狙うべく脅威アクターが新たに立ち上げた、数々の新規登録ドメインも特定しました。
ThreatLabzのクラウド データ テレメトリーによれば、ターゲットの大部分は、フィンテック、融資、金融、保険、会計、エネルギーおよび連邦信用組合に属する組織でした。ただし、標的となった業界は他にも存在します。
また、ターゲットの大部分は、米国、英国、ニュージーランド、オーストラリアの組織でした。
ThreatLabzでは、このキャンペーンで使用された膨大なドメインを解析し、いくつかの興味深いパターンを特定しました。このキャンペーンのドメイン名の特徴を以下で見ていきましょう。
連邦信用組合を装ったドメイン
攻撃者が登録したドメインの中には、米国の本物の連邦信用組合のドメインに似せて作られたものがありました。
|
攻撃者が登録したドメイン名 |
連邦信用組合の本物のドメイン名 |
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crossvalleyfcv[.]org |
crossvalleyfcu[.]org |
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triboro-fcv[.]org |
triboro-fcu[.]org |
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cityfederalcv[.]com |
cityfederalcu[.]com |
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portconnfcuu[.]com |
portconnfcu[.]com |
|
oufcv[.]com |
oufcu[.]com |
注:連邦信用組合の名称を利用した初期のメールを分析した結果、興味深いパターンが見つかりました。こうしたメールは、対応する連邦信用組合の最高責任者のメール アドレスから送信されていたのです。脅威アクターがこのフィッシング攻撃で組織の最高責任者のメールを侵害し、侵害したビジネス メールを使って、同キャンペーンのフィッシング メールをさらに送信していた可能性が示唆されています。
パスワードの再設定メールを装ったドメイン
一部のドメイン名は、パスワードの再設定メールやパスワードの有効期限を知らせるメールを想起させるキーワードを含んでいました。このキャンペーンのフィッシング メールは、パスワードの再設定のリマインダーとも関連している可能性があります。
expiryrequest-mailaccess[.]com
expirationrequest-passwordreminder[.]com
emailaccess-passwordnotice[.]com
emailaccess-expirynotification[.]com
今回の進行中のキャンペーンで使用されているドメインは他にもあり、その一部は完全に無作為なもので、特定のパターンに従っていないものもある点には注意が必要です。
配布方法
フィッシングURLの配布に使われたメールの詳細については、ThreatLabzでも限られた情報しか把握できていません。ただし、悪意のあるリンクがメール本文で直接送信されるケースと、リンクを含むHTMLを添付したメールが送信されるケースが確認されています。
下の図1は、悪意のあるフィッシングURLが埋め込まれたHTMLファイルを添付したメールの例です。
図1:HTMLファイルが添付されたフィッシング メール
下の図2は、添付されたHTMLファイルの内容です。window.location.replace()を使用し、ブラウザーでHTMLを開いた際に、ユーザーをフィッシング ページにリダイレクトするようになっています。
図2:ユーザーをフィッシング ページにリダイレクトするHTMLの添付ファイル
下の図3は、悪意のあるリンクを本文で直接送信するフィッシング メールの例です。
図3:メール本文に含まれる悪意のあるリンク
ThreatLabzでは、多くの事例でさまざまなURLのリダイレクト手法が使用されていることを確認しています。攻撃者は、実際のフィッシングURLをメールで送信するのではなく、さまざまなリダイレクト手法を駆使したリンクを使用し、最終的にフィッシング ページのURLを読み込ませる方法を取っています。この手法のいくつかについて、以下で詳しく見ていきます。
合法的なWebリソースをリダイレクトに悪用
フィッシング サイトは、極めて多様な方法で配信、リダイレクト、ホストされています。
リダイレクト コードをホストする一般的な方法の1つに、Webコードの編集およびホスティング サービスを利用したものがあります。こうしたサイトは本来、Web開発者が正当な目的で使用するものですが、攻撃者はこれを利用して新たなコード ページをすばやく作成することができ、そこへ最新のフィッシング サイトのURLを含むリダイレクト コードを貼り付け、ホストされたリダイレクト コードへのリンクをターゲットに一斉送信しています。
こうしたサービスを利用することで、リダイレクト コードの内容をいつでも変更できるため、攻撃者は柔軟なキャンペーン展開が可能になります。キャンペーンの進行中でも、リダイレクト ページのコードを変更することで、悪意のあるものとしてマークされたフィッシング サイトのURLを未検出の新しいURLに更新するケースが確認されています。
この目的で最もよく悪用されているサービスはCodeSandboxです。
以下の図4に示すのは、CodeSandboxでホストされ、フィッシング サイトで利用された最も一般的なリダイレクト コードです。
図4:攻撃者がコントロールするCodeSandboxインスタンスのリダイレクト コード スニペット
下の図5には、同じように悪用されているサービス「Glitch」でホストされたリダイレクト コードの例です。
図5:攻撃者がコントロールするGlitchインスタンスのリダイレクト コード
数百とはいかないまでも、数十に上るCodeSandboxコードのページが、フィッシング サイトへのさまざまなリダイレクト コードのホストに使用されていることが確認されています。
こうしたページの多くは、あるネットワークに属する登録済みCodeSandboxユーザーが書いたもので、ユーザー登録に使用されたGoogleアカウントの名前は確認することが可能です。
ThreatLabzが発見したGoogleアカウントのほとんどは匿名の使い捨てアカウントで、作成者の特定作業は行き詰まったものの、いくつかのアカウント名をインターネットで検索したところ、一部の作成者が以前に初期のフィッシング キャンペーンや、暗号通貨に関わる投資詐欺や回収詐欺に関与していたことがわかりました。
URLのリダイレクト手法としては、上記のほか、Google広告とSnapchatがホストするオープン リダイレクト ページを悪用したものも確認されています。詳細を図6に示します。

図6:オープン リダイレクト ページを悪用したさまざまなURLリダイレクト手法
これらのリンクを開くと、クライアントは、GETパラメーター(水色の部分)で指定されたURLに直ちにリダイレクトされます。
攻撃者にとってのこの手法の利点は、送信するメールに含めるリンクを正当なサイトへのものにし、それをエントリー ポイントにできる点です。実際のフィッシング サイトのアドレスはGETパラメーターのどこかに現れるだけになるため、メール クライアントによる悪意のあるURLの検出を回避できる可能性が高くなります。
フィンガープリントの取得による検出回避
このキャンペーンでは、この記事で取り上げるすべてのフィッシング サイトでクライアントのフィンガープリントを取得する手法が利用されています。このプロセスは、ページにアクセスすると直ちに実行されます 。
クライアントに提供される最初のページは、FingerprintJSプロジェクトから抜き出したJavaScriptコードで構成されています。このコードは、クライアントのブラウザーから情報を収集するためのものです。これによって無防備なターゲットがブラウザーを操作しているのか、実はアナリストやボットなどの招かれざる客が探りを入れに来ているのかを判断しています。
このスクリプトは、クライアントのオペレーティング システム、画面サイズやタイムゾーンなどの識別情報を収集し、その結果をWebSocketトラフィックによってサイトに返します。クライアントのマシンから収集される情報の一覧は、この記事の最後に参考情報として記載しています。
図7:WebSocket経由でサーバーに送信されるクライアントのフィンガープリント データ
サイトでは、この情報を受信したうえで、クライアントをそのまま引き込むべきか、Googleのホームページにリダイレクトして追い払うべきかを判断します。
このロジックはサーバー側にあるため、判断の正確なメカニズムは不明ですが、仮想マシンで実行されているブラウザーについては、WebGL APIが明らかにしているような形で、クライアントのグラフィックス用ドライバーの名前を調べて検出していることが確認されています。
デフォルトでは、VirtualBoxとVMwareはこの方法で認識されるため、このチェックに合格するには、Firefox上のブラウザー設定「webgl.override-unmasked-renderer」を使用するなど、何らかの形でマスキングを行う必要があります。
クライアントを疑う理由が見つからない場合は、サイトからクライアントに認証Cookieが提供され、クライアント側のコードはこのCookieを保存して同じページをリロードし、この際フィッシング ページの本体をサイトから受信します。
図8:適切なターゲットのフィンガープリント取得時にサイトが返す認証Cookie「__3vjQ」
プロキシベースのAiTMフィッシング攻撃の概要
従来のクレデンシャル フィッシングのサイトは、ユーザーの資格情報を収集するだけで、実際のメール プロバイダーのサーバーで認証プロセスを通過することはありません。ユーザーが多要素認証(MFA)を有効にしていれば、盗んだ資格情報だけではアカウントにログインできないのです。
AiTMフィッシング攻撃は、この多要素認証を回避するために利用されることのある手法です。この記事で説明する攻撃はすべてこの手法を使用したものです。
AiTMフィッシング攻撃は、従来のクレデンシャル フィッシングのキットとは異なり、実際のメール プロバイダー(今回のキャンペーンではMicrosoft)のサーバーで認証プロセスを通過するものです。認証プロセス通過のため、フィッシング キットはMiTMプロキシとして動作し、クライアント(ターゲット)とサーバー(メール プロバイダー)間を行き来するすべての通信を中継します。
現在入手可能な、この界隈で広く知られているオープン ソースのAiTMフィッシング キットは次の3つです。
- Evilginx2
- Muraena
- Modlishka
ThreatLabzでの調査の結果、今回のキャンペーンの脅威アクターは、カスタムのフィッシング キットを使用していると見ています。クライアントとサーバー間の通信において、一般に入手可能な既製のAiTMフィッシング キットとは異なる点がいくつか見つかったのです。次のセクションでは、この特徴について詳しく見ていきます。
なお、AiTMフィッシング キットの一般的な動作の仕組みに関する詳しい技術的な情報については、こちらのページなどでもまとめられ一般公開されているため、この記事では割愛します。
今回のフィッシング キットの特徴
高度なAiTMフィッシング キットはすべて共通して、ターゲットとするユーザーとサイト(今回のキャンペーンではMicrosoftのサーバー)間のプロキシとして機能します。
MicrosoftのサーバーからHTMLコンテンツを傍受し、フィッシング プロセスが機能するよう必要に応じてさまざまな方法でコンテンツを操作したうえでターゲット ユーザーに送信します。
今回のフィッシング キットの動作については、前述の3つのオープンソース キットとは異なる点がいくつか判明しています
HTML解析
今回のフィッシング キットのバックエンドでは、明らかにBeautiful SoupなどのHTMLパーサー ライブラリーが使用されています。
これはHTMLコードの比較によって推測できます。Microsoftから直接受信したものは、以下のように整理およびインデントされていません。
一方、同じHTMLコードでも、フィッシング キットに中継されたものは以下のように整理され、適切にインデントされています。
このフィッシング キットは、Microsoftのサーバーから読み取ったHTMLをパーサーにフィードし、HTMLツリー全体のプログラム表現を生成していると思われます。こうすることで、プログラマーが各要素を表現するオブジェクトの意図を理解し、さまざまな要素を操作しやすくなります。
この操作が完了すると、ツリーにすべての変更が適用されたHTMLがライブラリーから生成されます。その結果、上記のように整理された出力となることが多くなるというわけです。
前述の3つのオープン ソース キットはHTMLパーサーを使用しておらず、基本的な文字列操作を加えるだけで受信したHTMLデータを処理しています。
ドメイン変換
キットではさまざまな処理を行います。その1つとして、セッション全体を通じてターゲットの通信先がフィッシング サイトとなるよう、Microsoftドメインへのすべてのリンクが、対応するフィッシング ドメインへのリンクに置き換えられます。
下の図9では、その例としてHTMLスニペットを並べて比較しています。左はMicrosoftが提供する元のコード、右は同じ部分のコードがターゲットに中継される過程で変換されたものです。
図9:変換前後のHTMLスニペット
変換後のコードでは、元のサブドメイン(緑)、元のドメイン名(青色、TLDを除く)、生成された一意のID(ピンク色)がダッシュで結合され、フィッシング サイトのドメイン(オレンジ)下のサブ ドメインになっています。
リンクに16進数で8桁のIDが付加されるこの変換パターンは、このフィッシング キットに固有のものと思われ、前述の3つのオープンソース キットでは使用されていません。
ただし、この変換が行なわれていない場合もあります。
Microsoftには、「Azure Active Directoryシームレス シングル サインオン」と呼ばれる機能があります。認証を行おうとするクライアントにこの機能を提供するために、Office 365のログイン ページでは、Microsoftのサーバー「autologon.microsoftazuread-sso.com」との通信が行われます。
このサーバーへの参照は、Office 365のメインのログイン ページから取得した以下のJavaScriptのスニペットで確認できます。
何らかの理由で、上の図中の「autologon.microsoftazuread-sso.com」へのリンクの変換が実行されず、リンクが無傷のままターゲットに送信されることがあるのです。
この場合、ターゲットのブラウザーでは、ログイン ページの読み込み中に以下のようなHTTPリクエストが実行されます。
これは実質的に、Microsoftのサーバーへのリクエスト内の参照先サイトとして、フィッシング サイトのアドレスを公開していることになります。
したがって、ディープ パケット インスペクションが可能なネットワーク セキュリティ ソリューションでターゲットのHTTPトラフィックを監視していれば、動作中のキットを検知できる可能性があります。
侵害後のアクティビティー
侵害後のアクティビティーを調査するため、ThreatLabzでは、自らの制御下に置けるダミー アカウントとドメインを用意して、Azure ADのインスタンスをセットアップしました。稼働中のフィッシングURLの1つにアクセスし、ダミー アカウントの資格情報を提供し、多要素認証のプロセスを実行しました。
ある事例では、攻撃者のサーバーに資格情報を送信してから8分後に、攻撃者がそのダミー アカウントにログインするのを確認しています。ここで注目すべきは、ダミー アカウントへのログインが、(フィッシング ドメインのIPアドレスとは異なる)別のIPアドレスから行われていたという点です。侵害後のアクティビティーまでに8分の時差が生じていることを考えると、アカウントへのログインは手動で行われていることが疑われます。
下の図10に示すのは、ThreatLabzがAzure ADから取得した監査/サインイン ログです。侵害後のアクティビティーを示す部分を赤で囲んでいます。
図10:Azure ADのサインイン ログ(赤で囲んだ部分は侵害後のアクティビティーを示す)
ThreatLabzでの調査時に確認された脅威アクターの侵害後の具体的なアクティビティーは、アカウントへのログイン、メールの閲覧、ユーザーのプロファイル情報の確認のみでした。
Zscalerによる検知状況
Zscalerの多層クラウド セキュリティ プラットフォームは、さまざまなレベルの指標を検出しています。詳細は以下のページからご確認ください。
まとめ
ビジネス メール詐欺(BEC)は、今後も大きな脅威であり、組織には防御策が求められます。この記事で説明したとおり、脅威アクターはTTP (戦術、手法、手順)を絶えず更新し、さまざまなセキュリティ対策を回避しようとしています。
多要素認証(MFA)などのセキュリティ機能によってセキュリティのレイヤーを拡充しても、それがフィッシング攻撃に対する特効薬になると考えてはいけません。脅威アクターは、AiTM攻撃などを利用した高度なフィッシング キットや、その他の巧妙な検出回避策を用いることで、従来のセキュリティ ソリューション、そして高度なセキュリティ ソリューションまでをもかいくぐることがあるのです。
さらなる侵害予防策として、ユーザーは、メールの発信元が信頼できないまたは不明な場合に添付ファイルやリンクをクリック開かないようにする必要があります。また、ベスト プラクティスとして、通常、資格情報の入力前にブラウザーのアドレス バーでURLを確認することが必要です。
ZscalerのThreatLabzでは、この進行中のキャンペーンをはじめとした種々の攻撃を継続的に監視し、お客様の安全を守ります。
侵害の痕跡(IoC)
※当該キャンペーンはこの記事の公開時点で進行中であり、脅威アクターは新しいドメインをほぼ毎日作成しているため、以下のリストがすべてのIOCを網羅しているとはお考えにならないようお願いします。
IOCの一覧はこちらのGitHubリポジトリーに掲載されています。
https://github.com/threatlabz/iocs/blob/main/aitm_phishing/microsoft_iocs.txt
付録
収集されたクライアントのフィンガープリント データ
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