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フィッシング詐欺とは?手口と見分け方、効果的な対策を徹底解説

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インターネットを介した業務や取引が当たり前になった今、フィッシング詐欺は誰にとっても無視できないリスクとなっています。攻撃者は「不安」「焦り」「安心感」など人間の心理を巧みに突くことで、人々を偽サイトに誘導します。その結果、クレジットカード番号や社内システムの認証情報が盗まれ、金銭的な被害、業務や事業の停止などの深刻なトラブルに発展するケースも珍しくありません。特にビジネス パーソンの場合、個人の被害にとどまらず「企業全体の情報漏洩」につながるリスクも抱えています。

本記事では、フィッシング詐欺の基礎知識から具体的な手口、見分け方、個人と企業それぞれが取るべき対策などを体系的に解説します。


 

フィッシング詐欺とは

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フィッシング詐欺とは、信頼できる会社や組織を装って人々を偽サイトに誘導し、個人情報などを盗み取る手口を指します。具体的には「銀行やクレジット カード会社を装ったメール」や「配送業者を名乗るSMS」などが多用されています。

このようなメッセージを受信した人は「アカウントが停止される」「未払い料金がある」といった言葉に焦り、本物の会社や組織だと誤認してリンクをクリックしてしまいます。その先に待っているのは本物そっくりに作られた偽サイトで、そこで入力したログイン情報やカード番号は盗み取られてしまいます。

特に、近年は攻撃者も生成AIを使って自然な文章を作れるようになっており、メッセージや偽サイトを本物と見分けることが難しくなってきています。従来のフィッシングに見られた不自然な日本語や誤字脱字は少なくなっているため、いっそうの注意が必要です。


 

フィッシング詐欺の手口

フィッシング詐欺は、さまざまなチャネルを通じて実行されます。代表的なものとしてはメールやSMS、SNSを利用した手口が挙げられます。偽のメッセージだと気付かれにくいようにするための細工がなされているケースもあり、注意が必要です。

メールやSMSによる誘導

最も多いのが、メールやSMSを利用した手口です。

「至急対応してください」「アカウントがロックされました」など、メッセージの受信者に即座の行動を促す内容でリンクをクリックさせます。最近では、巧妙に模倣した企業ロゴが使用されるなど、ひと目見ただけでは正規のメッセージと区別できないケースも増えています。特に、SMSは短文で違和感を覚えにくいため、被害に遭いやすいと言われています。

SNSからの誘導

SNSを使った攻撃も年々増加しています。銀行やカード会社、有名企業などを装った偽アカウントから「キャンペーンに当選した」といったメッセージを送ったり、広告を利用して偽サイトに誘導するケースもあります。

URLの偽装

攻撃者は、メッセージの内容だけでなく、そこに組み込む偽サイトへのリンクの設定方法も巧妙化させています。

たとえば、正規のサイトのドメインが「example-bank.co.jp」の場合に、「example-bank-security.co.jp」などの類似ドメインが使用されているケースがあります。また、rn (RN)がm (M)で置き換えられているなど、URLの一部が見た目の酷似した別の文字列に変更されているケースもあります。フィッシングを警戒してURLを確認していても、この手法に騙されるユーザーは少なくありません。


 

フィッシング詐欺への対策

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フィッシング詐欺への主な対策は以下のとおりです。継続的なユーザー教育などの取り組みを通じて、人的な脆弱性を最小化するとともに、不正なリンクをクリックしたとしても被害を出さないようにするための技術的な対策を導入することが大切です。

  • メッセージ内容の検証
  • 送信元の確認
  • URLと添付ファイルへの警戒
  • 文章の自然さや正確性の確認
  • SWGの導入
  • DLPの導入
  • ZTNAの導入

メッセージ内容の検証

「至急対応」「警告」など、不安を煽る表現には注意が必要です。送られてきたリンクをクリックするのではなく、公式サイトに直接アクセスして内容を確認するといった習慣を持つことも大切です。

送信元の確認

送信元のアドレスやドメインが正しいものかどうかを必ず確認しましょう。前述のとおり、本物に似せたアドレスやドメインを悪用するケースは少なくありません。

URLと添付ファイルへの警戒

リンクが設定されている場合にはマウス オーバーしてURLを確認し、クリックする前に本物のサイトのURLであることを確認しましょう。添付ファイルについても、不審な形式(.exe、.scrなど)のファイルは絶対に開かないようにします。

文章の自然さや正確性の確認

生成AIの進歩によって精度は向上しているものの、フィッシング詐欺のメッセージには、依然として不自然な日本語や不正確な表現が残っていることも少なくありません。違和感を覚えたら疑ってみることが被害の防止につながります。

SWGの導入

上記3点はフィッシング メールなどを受信した際の行動に焦点を当てた対策ですが、ユーザーがフィッシング リンクをクリックしてしまった場合でも脅威の侵入を防ぐための技術的な対策も不可欠です。特に重要なものの一つとして、SWG (セキュアWebゲートウェイ)が挙げられます。

SWGは、URLフィルタリングによって危険なサイトへのアクセスを遮断し、通信内容のスキャンを通じて悪意あるファイルのダウンロードを防止します。また、サンドボックスでファイルやスクリプトを分析することで、未知の脅威にも対応できます

DLPの導入

DLP (情報漏洩防止)ソリューションの導入も、フィッシング攻撃による情報漏洩を防ぐ重要な対策となります。フィッシングを通じて認証情報や内部データに不正なアクセスが試みられたとしても、DLPによって外部への異常なデータ送信を検知および遮断することで被害の拡大を防ぐことができます。

ZTNAの導入

さらに、ZTNA (ゼロトラスト ネットワーク アクセス)の導入も有効です。ユーザーやデバイス単位で最小限のアクセス権を付与し、都度検証を行うことで、万が一フィッシングによって認証情報が漏洩した際でも被害の拡大を防げます。


 

まとめ

フィッシング詐欺の手口はますます巧妙化しています。メールやSMSの内容に疑いを持つだけでなく、URLの偽装や生成AIの悪用を念頭に、いっそうの注意を払う必要があります。

個人レベルでは、内容やURL、送信元を確認するといった基本的な行動が最大の防御策となります。企業レベルでは、ZTNAを導入することで、フィッシングによって認証情報が漏洩し、不正アクセスが発生した際でも被害が拡大しない仕組みを整えておくことが不可欠です。


 

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