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SaaSセキュリティ ポスチャー管理(SSPM)とは

SaaSセキュリティ ポスチャー管理(SSPM)は、SaaSアプリとデータを保護するためのアプローチです。検出、施行、修復の機能を通じ、継続的なサイバーセキュリティ リスク評価とコンプライアンスの監視を一元的に行います。効果的なSSPMソリューションは、展開されているSaaSのセキュリティ態勢に関する重要な可視性を提供し、組織がクラウド サービスを継続的に利用できるようにすることで、業務の加速化と合理化を実現します。

企業がSSPMを必要とする理由

簡単に言えば、SSPMツールを導入することでSaaSアプリケーションとデータをより適切に保護して管理できるようになるからです。同時に、より効率的かつ効果的に以下を実現できます。

  • 可視性を強化し、きめ細かなポリシーを施行することで、SaaSデータを特定して保護
  • 最小特権アクセス制御を確立して実施し、アイデンティティーのリスクに対処
  • 設定ミスや構成ドリフトに対応することで、SaaSクラウド ポスチャーを強化
  • シャドーITを洗い出して監査し、リスクの高いアプリ統合を管理

企業が使用するSaaSアプリは平均130種類あると言われている(Vendr、2023年)現在、SaaSアプリは職場には欠かすことのできない存在となっています。Google Workspace、Microsoft 365、Slackなどの一般的なプラットフォームやアプリが導入された組織では、ほぼすべての従業員が使用しているため、これらのツールには非常に多くの重要なビジネス データが集積されている可能性があります。このデータは、設定ミスが原因で露出する恐れがあり、実際にこうした事例が頻繁に発生しています。設定ミスは、現代の大規模な侵害の主な原因となっています。

こうした実態にもかかわらず、SaaSセキュリティは、依然として多くの組織の重大な死角となっています。SaaSアプリのセキュリティを軽視すると、データの損失、漏洩、脅威のリスクが大幅に高まります。なぜならセキュリティ部門は以下のような問題に悩まされているからです。

  • 機密データの不十分な可視性:機密データの保存場所やSaaSプラットフォーム全体での利用状況などの可視性
  • 危険なアクセスと権限:SaaSデータや組織全体をセキュリティ上の脅威にさらす過剰な権限付与
  • リスクの高い設定ミス:ヒューマン エラー以外にも、アプリ間の複雑さや不一致に起因
  • シャドーITの可視性の欠如:ユーザーが安全性の低いサードパーティー製アプリをSaaSプラットフォームに統合することで、データ漏洩のリスクが発生

SSPMの仕組み

SSPMは、以下の重要な機能を提供します。

  • 継続的な監視:アイデンティティー、権限、設定ミス、統合、アドオンなど、機密データやSaaSのセキュリティ上のリスクを瞬時に可視化します。
  • 構成評価:SaaSアプリのセキュリティ構成がベスト プラクティスに従っていること、また関連する業界や地域のコンプライアンス標準に準拠していることを確認します。
  • 修復と対応:リスク トリアージやガイド付きの自動化されたポリシー施行などでセキュリティ ギャップを解消し、サイバー攻撃の潜在的な影響を最小限に抑えます。

     

SSPMの主な機能

SSPMの1つ以上の機能を担う、重要なソリューションとツールの一部を以下に紹介します。

  • クラウド アクセス セキュリティ ブローカー(CASB):ユーザーとクラウド サービスの間に配置され、セキュリティを提供し、コンプライアンスを制御します。また、情報漏洩防止、脅威対策、アクセス制御などの機能も提供します。
  • アイデンティティーとアクセス管理(IAM):ユーザーのアイデンティティー、ロール、権限を管理し、最小特権アクセス制御を徹底します。
  • 情報漏洩防止(DLP): SaaSアプリ内の機密情報の特定と保護、データ流出の防止、コンプライアンスのサポートを行います。
  • セキュリティ情報とイベント管理(SIEM)プラットフォーム:SaaSアプリからイベントとログを収集および分析し、潜在的なセキュリティ インシデントやポリシー違反を特定して対応します。
  • データ暗号化ツール:通常、SaaSアプリ自体に組み込まれており、保存データ(ストレージ内)と転送中データ(エンドポイントとサービス間)をエンコードして不正アクセスから保護します。
  • 脆弱性管理ツール:SaaSアプリをスキャンして脆弱性や設定ミスを検出し、セキュリティ リスクを事前予防的に軽減します。
  • APIセキュリティ ツール:APIベースの統合の一環として、SaaSアプリが他のシステムとやり取りするデータを保護します。
  • ゼロトラストの原則:最小特権アクセス制御と厳格なユーザー認証によって確立されたコンテキストに基づくセキュリティ ポリシーを施行し、暗黙の信頼を排除します。

     

SSPMの主なメリット

SaaSデータの特定と保護:SaaSアプリに送信されるデータやSaaSアプリ内のデータを完全に可視化し、きめ細かなポリシーを施行してリスクの高い外部公開を制御します。

アイデンティティー リスクへの対応:ゼロトラスト アプローチを活用して過剰な権限付与を排除し、リスクの高いユーザー プロファイルによるSaaSアプリやデータへのアクセスを制限します。

SaaSクラウド ポスチャーの強化:SaaSプラットフォームを継続的に監視して危険な設定ミスを検出し、ヒューマン エラーや見落としが原因で発生したリスクの高い構成ドリフトを修正します。

リスクの高いアプリ統合の管理:SaaSのシャドーITを詳細に検出することでリスクの高いサードパーティー アプリの統合やアドオンを特定し、監査します。

おすすめのリソース

SaaSプラットフォームの防御

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Zscaler Advanced SSPMの概要

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A New and Critical Layer to Protect Data: SaaS Supply Chain Security

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Why You Need SaaS Security Posture Management (SSPM) for Microsoft 365

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Zscaler SaaS Security Posture Management

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SSPM、CASB、CSPMの比較

SaaSセキュリティ ポスチャー管理(SSPM)、クラウド アクセス セキュリティ ブローカー(CASB)クラウド セキュリティ ポスチャー管理(CSPM)は、それぞれクラウド セキュリティの異なる領域に重点を置いています。

概要

SSPM

CASB

CSPM

焦点

SaaSアプリとインフラのセキュリティを継続的に監視および評価し、脆弱性、設定ミス、コンプライアンス違反を特定して対処

オンプレミス インフラとクラウド サービス プロバイダー間を移動するアプリとデータにセキュリティと制御を提供

クラウド環境(IaaS、PaaS、SaaS)のセキュリティを継続的に監視および評価し、設定ミスや脆弱性を特定して修正

対応範囲

アクティビティーの監視、データ保護、構成管理

アクセス制御、情報漏洩防止(DLP)、SaaS、IaaS、PaaS全体にわたるユーザー アクティビティーの可視性

クラウド環境における構成管理、コンプライアンス、リスク軽減

ユース ケース

SaaSアプリのセキュリティ構成管理、ユーザー アクセスの保護、データ保護、規制遵守を提供

セキュリティ部門がクラウド データ ポリシーとセキュリティをより明確に把握し、制御をより精密に行うことでデータ侵害を防止

設定ミスの特定と軽減、脆弱性への対処、ベスト プラクティスの適用などでクラウド インフラ全体を保護

SSPMのユース ケース

SSPMはSaaS環境全体で継続的な監視、脅威検出、施行、脆弱性と設定ミスの修復を行うことで、以下を実現します。

  • 地域や業界の標準とベンチマークへの準拠を管理
  • データ侵害や不正アクセスなどにつながるリスクを軽減
  • 脆弱性評価を実施し、セキュリティ ギャップを特定して解消
  • シャドーITに関連するセキュリティ リスクを検出して評価し、軽減
  • 侵害が発生した際のセキュリティ上の問題が与える影響を評価して修復

Zscaler SSPMのメリット

Zscaler Data Securityスイートの一部であるZscaler SSPMは、包括的な統合ソリューションとしてSaaSアプリやSaaSプラットフォーム全体にわたって完全なセキュリティを提供し、データの可視化、ポスチャー管理、ガバナンスに対応します。SSPMは、以下のような機能を通じてSaaSのリスクを迅速に特定し、脅威によるデータや組織の侵害を防ぎます。

  • 危険な設定ミスの特定:情報漏洩や侵害につながりかねないセキュリティ ギャップや危険な統合から機密データを保護します。
  • リスクのある統合や使われていない統合の廃止:すべてのSaaSプラットフォームの統合を精査し、リスクの高い接続を解除することで攻撃対象領域を縮小します。
  • ゼロトラスト アクセスの適用SaaSへのアクセスに最小特権の原則を必ず適用し、過剰な特権を持つアイデンティティーや許可を取り消します。
  • セキュリティ態勢とコンプライアンスの維持:SaaSセキュリティを継続的に監視し、組織全体でコンプライアンスを維持します。

Zscaler SSPMは、SaaSデータの検出と保護、アイデンティティー リスクへの対処、SaaSクラウドのセキュリティ態勢の強化、危険なアプリケーション統合の管理を通じて、SaaSセキュリティの完全な制御を実現します。

詳細はデモを依頼してご確認ください。

よくある質問

Software as a Service (SaaS)アプリケーションはパブリック インターネット経由で配信およびアクセスされ、通常、機密データを処理したり、保存したりしています。こうしたデータを保護するには、SaaSアプリの使用を効果的に保護して管理する必要があります。SaaSセキュリティ ソリューションは、機密情報の保護、アクセス制御の施行、SaaSアプリの全体的なセキュリティ態勢の維持に重点を置いています。

SaaSセキュリティ ポスチャー管理(SSPM)ソリューションは、さまざまなSaaSアプリのセキュリティ確保に重点を置いています。多くのSSPMソリューションは最も一般的なSaaSプラットフォームをネイティブにサポートしていますが、統合の深さやセキュリティ機能は異なる場合があります。組織のSaaSエコシステム全体に対応するには、組織固有のアプリとデータ セキュリティのニーズに合ったSSPMソリューションを選択する必要があります。

SSPM分野のベンダーと製品を評価する際は、以下のような点を考慮する必要があります。

継続的な監視、脆弱性評価、コンプライアンス管理、インシデント対応機能を提供できる

既存のSaaSアプリやセキュリティ ツール、または今後導入予定のツールとシームレスに統合できる

ビジネスの成長やSaaSアプリの利用増加に合わせて拡張できる

リアルタイムの脅威情報とアラートを提供し、セキュリティ インシデントを迅速に特定して対処できる

組織独自のコンプライアンス ニーズに対応し、自動監査、レポート用のテンプレート、組み込み型のコントロールを提供できる

環境内のシャドーITを特定してそのリスクを評価し、ガイド付きの修復または自動修復を提供できる

SaaSのセキュリティ態勢を把握するのに役立つ、カスタマイズ可能なビューを備えたレポートと分析を提供できる

長期的なセキュリティ戦略に沿っており、今後の機能や機能強化のロードマップを提供できる

迅速なサポートと包括的なドキュメントを提供してきた実績のあるベンダーである

SSPMは、SaaSの設定を、ベストプラクティスのベースラインと既知のリスク パターンと照らし合わせて継続的に監視します。ドリフトを検知し、影響度に応じてエクスポージャーを優先順位付けします。さらに明確な推奨事項で修復を導きます。これにより、担当部門は安全な設定を標準化し、ヒューマン エラーを削減できるようになります。

SSPMは、SaaSの設定とアクティビティーをコンプライアンス フレームワークや内部ポリシーにマッピングしてから、セキュリティ態勢を継続的に評価します。監査対応レポートを生成し、制御の不備を明確にし、修復の進捗を追跡します。これにより、多くのアプリケーションや事業部門での一貫したガバナンスを支援します。

はい。SSPMツールは、複数のSaaSアプリ全体でAPIを介して統合され、セキュリティ態勢の可視性を一元化し、検出結果を正規化し、一貫したベンチマークを適用します。脆弱な管理制御や過剰な共有などのアプリ間のリスクを特定し、大規模にセキュリティを強化します。


 

SSPMは、APIベースの検出、自動化されたセキュリティ態勢評価、テナント、グループ、ロール全体に適用されるポリシー テンプレートで拡張できます。管理の委任、リスクに基づく優先順位付け、ワークフローの統合に対応するため、大規模な組織は、手動の確認作業なしに、迅速に修復を進めることが出来ます。


 

DevOps部門はSSPMを使用することで、SaaSセキュリティのベースラインの体系化、構成ドリフトの検出、展開中における変更の検証を行うことができます。チケット発行やCI/CDのようなワークフローとの統合により、承認の自動化、修復の迅速化、SaaS管理の測定可能な制御が可能になります。


 

SSPMは、SaaSプラットフォーム内の、過剰な権限の共有や脆弱な認証設定、MFAの未設定、過剰な管理者権限、OAuthによる安全性の低いアプリ アクセス、設定範囲が不適切なAPIトークン、不十分なログ保持、外部との連携における不備、コンプライアンス違反のデータ処理設定を特定できます。


 

SSPMは、SaaSの設定態勢とセキュリティ設定に特化しています。一方、CASBはアクセス制御、DLP、ユーザー アクティビティーを重視し、CSPMはIaaS/PaaSの設定リスクを対象としています。これらを組み合わせることで、アイデンティティー、データ、クラウド インフラ全体をより広範囲に保護できるようになります。